僕が音楽理論的なことに興味を持った最初のきっかけは1992年の紅白歌合戦で初めて聴いた《なごり雪》でした。
「なごり雪も降る時を知り、ふざけすぎた季節のあとで」
この中間部、とりわけ「ふざけすぎた」と歌われる箇所に妙な感動を覚えました。その当時、すでにギターを始めていたので歌本を頼りに《なごり雪》を弾いてみました。中間部のコード進行はこうです。
Am Em|F C I E7 AmI
そのようにして、気になった曲を見つけては、歌本を見て弾く、そんなことを繰り返すうち「妙な感動を覚える部分」のコードは必ずなんちゃらセブン であることに気がつきました。
たとえばYestetdayの冒頭のA7
F |Em A7| Dm
《エーデルワイス》の Bloom and grow, forever の部分のA7などです。
D | |G | |C |A7 |D | ||
一度この法則に気がついた後は、平坦な楽譜からなんちゃらセブンのコードだけ浮かび上がって見えるようになりました。これが「音楽が立体的に見える」という現象です。
音楽理論ではこのコードを「セカンダリドミナント」と呼んでいます。
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