・分析
おせんべいを食べる時のバリバリいう音を作ります。「おせんべいを食べる音」を分析すると、歯で噛まれたせんべいが砕ける破裂音と砕けたせんべい同士が擦れ合う摩擦音の二つの要素からなっています。
・リアライゼーション(破裂音)
せんべいを噛むとせんべいはいくつもの小さな破片へと砕けます。破裂音は短い電気のパルスで作ることが出来るので、短いパルス連続で鳴らせば、せんべいが割れる感じがだせそうです。短い電気のパルスを連続で出すためにパルス波のLFOを音源として用います。
まずはVCAのエンヴェロープを調整してディケイが「ひと噛み」分になるように調整します。アタックはほんの少し削っても良いでしょう。この段階ではブブブブブブというノイズにしか聞こえませんが、フィルタを調整してピークを作ってやると、せんべいを噛んだときの音が頭蓋骨で鳴り響いている、骨伝導音っぽくなってきます。
・リアライゼーション(摩擦音)
上述の音にホワイトノイズを少しまぜてやれば砕けたせんべい同士が擦れ合う音となり、ザクッザクッという感じを表現できます。ハイパスフィルタの設定や音量のバランスに注意してください。
・ランダマイズ
ここまでのステップでずいぶん感じがでてきますが、連続で鳴らすと毎回同じ音がなってしまうため少々不自然です。そこでサンプル&ホールドを用いて、鍵盤を叩くたびに音が変化するようにしてやります。これでぐっと雰囲気がでます。