ローマ数字を用いた分析(ポピュラー方式と島岡方式)

シェアする

ポピュラーコード理論ではダイアトニックコードはローマ数字を用いて

I, IIm, IIIm, IV, V, VIm, VII dim(VIIm-5)

と分析されます。

一方、音楽之友社から出版されている『和声 理論と実習』(以下、島岡方式)では、ダイアトニックコードは次のように分析されます、

I, II, III, IV, V, VI, VII

要はルート音の度数のみで、トライアドの種別は記されないんですね。

一見、ポピュラー方式のほうがわかりやすいように思えますが、あとあと複雑なコード進行を学習するようになったとき、ダイアトニックコードと「それ以外」を分析記号から判別しづらくなってくるんですね。

また、マイナーキーのダイアトニックコードはポピュラー方式だと Im, II dim, ♭III, IVm, Vm, ♭VI, ♭VIIという書き方になり非常に煩雑になります。(島岡方式ならマイナーキーでも I,II,III,IV,V,VI,VII)です。

このような理由から、僕が個人的に分析を行う場合は基本的には島岡方式に準拠して、 島岡方式で分析が行いにくい時のみポピュラー方式を併用するというスタイルをとっています。本ゼミも一般的なポピュラー方式もフォローしつつ、基本的には島岡方式アレンジを採用することにします。

次のステップへ進む目次に戻る

シェアする