2-12:フラット系の調

シェアする

Cメジャースケールの下方のテトラコルドを上方に移し、音階の第4音を半音を下げるプロセスを繰り返すと

“F”→”B♭”→”E♭”→”A♭”→”D♭”→”G♭”→”C♭”

を主音とするスケールが次々に生成されますが、これらのスケールを中心とする調をまとめて「フラット系の調」などと言います。この言葉聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

フラット系の調はFに始まり、テトラコルドの移動を繰り返すたびにフラットが一つづつ増えていきます。最もフラットの数が多いのがKey of C♭でフラットは7つ含まれます。

さて、実際にKey of Cbの曲の楽譜を書くことを想像してみてください。これだけの数のフラットをいちいち書くのは大変ですよね。頑張ってフラットを書いたとしても、読む立場になって考えればその曲がフラット7つのKey of C♭なのか、フラット6つの Key of G♭なのかを楽譜を見て一瞬で判断ですることは難しそうです。

そこで、演奏者が一瞬でその曲の調が何か知ることができるよう、楽譜の各段のはじめには必ず「調号」とよばれる記号が書かれます。楽譜を読み慣れている人は、初めての楽譜を手にしたら最初に調号を見ます。その曲の調を知るためです。

だから皆さんが人に読んでもらう楽譜を書くとき、たとえ音符が書かれていないコード譜であっても、調号は必ず書くようにしてください。もちろんコード進行をみれば調はわかるのですが、楽譜を見て瞬時に判断できるような楽譜の書き方をするほうがプレイヤーにストレスを与えないからです(ストレス与えると演奏ミスを誘発します)。

閑話休題、ピアノを習っていた方はフラット系の調号は「シ、ミ、ラ、レ、ソ、ド、ファ」の順にフラットが増えていくと覚えたのではないでしょうか。

勘の良い方はもうお気づきになられてると思いますが、調号にフラットが増えていく順番は、これまで散々やってきた、メジャースケールのテトラコルドを移動して新しいメジャースケールを作るときに付加するフラットに由来してるんですね。

次のステップへ進む目次に戻る

シェアする