ピチカート奏法の低弦の音色を作る

オーケストラ音楽で聴かれる、チェロとコントラバスのピチカート・サウンドを作ります。

・オシレータの設定

少しパルス幅の狭いパルス波を使うと「弾いている感じ」がでます。パルス幅を狭くしすぎるとチェンバロのようになってしまうので注意してください。2つVCOを使える場合はチェロとコントラバスをイメージし、オクターブで重ねても良いでしょう。その場合コントラバス側(オクターブ下)の音量を小さめに設定します。

・エンヴェロープの設定

チェロやコントラバスのピチカートの音色というと「ポン!」というサスティンが短いサウンドをイメージします。ですが、実際にそのようにエンヴェロープに設定しても、雰囲気が出ません。

チェロやコントラバス等、実際の楽器のピチカート奏法を注意深く聴いてみて下さい。思っているより実際はサスティンが長いことに気がつきませんか? チェロやコントラバスの弦をはじくと、一瞬のアタックの後、弦の振動が急激に減衰します。その後、倍音がほとんど無い状態で一定の時間持続し、ゆっくりと消えていきます。アナログ・シンセでピチカートのサウンドをシミュレートする場合、減衰のエンヴェロープを二段階にわけてつけてやると感じがでます。

2つのエンヴェロープを合成する

ADSR方式のエンヴェロープ・ジェネレータの場合、単体では複雑なカーブを作ることができません。そのため、ADSRを二台使ってその出力を合成するのが良いでしょう。このテクニックはピアノ系の音色に強いアタックを付加したい場合にも使うことができます。

・箱鳴りをシミュレートする

チェロやコントラバスはヴァイオリンやヴィオラに比べて楽器の内部の空間が非常に広くなっているので、ピチカート奏法がとてもよく響きます。ピンクノイズをバンド・パス・フィルタに通して箱鳴っぽくしたものをミックスしてやると、より深い響きを作ることができます。

・人数感を演出する

オーケストラの場合数人の演奏者が同時にピチカートをするわけですから、厳密にはぴったりあわずに僅かにズレます。20msec.程度のディレイをかけて(フィードバックはほとんどわからない程度に)そのズレをシミュレートすることで人数感を演出します。実際のオーケストラでは訓練されたプロの演奏者が弾くわけですから、聴感上はっきりとわかるほどはズレません。ですが、シンセの音作りの場合ある程度カリカチュアライズしたほうが「それらしく」聞こえることもあります。

MS-20でピチカート・ベースの音色を作る

 


スポンサーリンク