もっとシンセの音作りが上手くなりたいなら

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筆者はシンセの音作りは次の4プロセスからなると考えている。

①作りたいサウンドをイメージする、あるいは、お手本となる音があるなら聴く。
②サウンドを種々の要素に分解する。
③シンセで種々の要素を再現する方法を考える
④手を動かす

①と②は通常同時に行われる。これから作るサウンドをイメージする、あるいは聴く時は全体を漠然ときくのではなく、顕微鏡で見るように音の細部を観察しなければならない。

a.その音はいくつの成分から構成されているか。

通常ある一つの音は、いくつかの異なる音の組み合わせで構成される。例えば「固いおせんべいをたべる音」をイメージすると①せんべいが砕かれる音。②砕かれたせんべい同士、あるいはせんべいと歯がすれる音③頭蓋骨に音が響く骨伝導音、等の要素に分解できる。

b.ある音を構成する各成分は、どのような特徴を持っているか。
音高、音色、音量の時間的変化を注意深く分析することが大切である。

実は、ここまでの作業が音作りで最も大切なプロセスである。①サウンドをイメージし②要素に分解することができれば、あとはシンセサイザーを使ってリアライゼーションするだけである。リアライゼーションでもっとも大切なのは、教科書に捕らわれず、柔軟な発想でモジュールを柔軟に使いこなすことである。教科書には「LFOはヴィブラートをかけるために使う」などと書かれているがLFOはあくまで「低周波発振器」であって、ヴィブラート専用モジュールではないことは忘れてはいけない。例えば筆者はせんべいをかみ砕く破裂音の音源としてLFOを使用したことがある。あとは、④手を動かし、耳で音を確かめながら、納得できるまでトライ&エラーを繰り返せばよい。


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